2016年に山口拓郎著で発行された「うまくはやく書ける文章術」は、情報収集の為のアンテナの貼り方と、読者へ貢献する文章の書き方が大きなテーマとして書かれています。
「何を書けばいいかわからない人」や、「文章が上手く書けない人」は筆者の提唱する型に当てはめて情報を収集し、文章の型に沿って書く事で、文章が「うまく」「はやく」書けるようになります。
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1章-情報整理のポイント
文章の善し悪しは「情報整理」で決まる。
情報収集と整理が8割を占め、書くは2割だけと言う筆者。
では、情報へのアンテナの貼り方とは?
①上手い文章とは?
「上手い文章=目的を達成できる文章」であって「上手い文章=上手い書き方」ではない。
②読者に貢献する
著者は文章作成を「サービス業だ」と言い「書く人」でなく「読み人」の為にあると言っている。
文章は「読み人」の事を考えるだけで文章は上手くなる。
③ネタに困らないアンテナ情報収集法
自分の中に問いを持ち能動的にアンテナを張る事で情報収集感度を高めていく。
アンテナを張る事で自分の行動が変わっていく。
④視覚化でアンテナの感度を上げる
図解化で深堀して整理する。
例:「おすすめのソロテント」の情報を集める場合
出揃ったら、出た項目のひとつを中心において図を埋めてみる。
図に書いて考える事で、1つのアンテナが8つに、さらに深堀していくことで8×8=64の広がりを見せる。
書き出すことで網羅的になり、考えがまとまりやすい。
⑤文章は疑問から
疑問を掘り下げると知識がそろってくるので、興味や関心が増えると情報量が増えて文章作成がしやすくなる。
⑥書く前に口で説明してみよう
口で説明できない事は文章化はできない。
口で説明することで情報の整理・理解が進み文章化できるようになる。
2章-素材集め
1.自分以外の所にある情報
①一次情報
加工してない情報の事。
自分の体験を五感のセンサーを働かせることで情報収集する。
人から聞く場合は、誰に何を聞くのか。
話を聞くコツとは、話に興味をもって聞き、相手とテンポや声量を合わせることで、相手は話しやすくなる。
本人の気づいてない情報に仮説を立てて聞くことで、本人の意識以上の答えを導き出す。
A:何にもしてません。
Q:私はゴシゴシ洗いますが、石鹸を泡立ててから洗ってませんか?
A:そういえば、ゴシゴシとは洗いません、しっかり泡を作って顔を洗っています。
②本・ネット等
情報収集には難易度がある。
③大局から局所へ
テーマを絞った情報収集では「大局」→「局所」の方が無駄が減らせる。
まずは大きく情報を集め、自分の必要な情報の方へ絞っていく。
④多すぎる情報は削る
自分に必要のない情報はシールドを張って防御する。
膨大な情報量が必ずしも読者の為になるとは限らない。
2.自分の中にある情報
①自分の体験を追加
自分の失敗談は貴重。
どうやって改善したかの過程まで書く事で読者の悩みを解決できる。
②感情考えを入れる
共感を呼び読まれる文章になる。
自分の体験を、読者の自分事にする効果がある。
③「そもそも」で深堀
Q&Aで自分と対話しながら深堀する。
なぜ?の前に「そもそも」をつけて考えてみることでも深堀できる。
④情報は持っててるだけじゃ無意味
情報は持ってるだけでは意味がない、使って初めて価値が出る。
3章-全体像を描く
①見取り図を作る
②ペルソナのニーズを考える
③文章のゴールを決める
④読者の反応を決める
⑤メッセージはひとつだけ
⑥切り口を工夫する
⑦文章のレベル決め
⑧文章のテイストを決める
②「どう書けばいい?」がなくなるフォーマット化
文章を型にはめて書く事で早く書けるようになる。
型からの逸脱もひとつの型だと考える、思考の変化を恐れない。
長文時は目次を作る事で思考の整理ができスムーズに書き進めることができる。
番外編:SNS
SNSで書く文章のポイント
①貢献文章を書く | ②自分の言葉で | ③正しいことにこだわらない |
④全員に好かれようとしない | ⑤断言する | ⑥五感を書く |
⑦「たとえ」を使う | ⑧オノマトペで読みやすく | ⑨モノローグをいれる |
⑩会話を入れる | ⑪感情×理論で心を動かす | ⑫自問自答しながら書く |
⑬タイトルに注力 | ⑭検索#やKWも意識 |
最終章-完成度を上げる技術
①情熱で書いて、冷静で直す
情熱
書き手目線
主観
大胆さ
感情
勢い
冷静
読み手視点
客観
繊細さ
論理
抑制
冷静に読み返してみる事で、視点が「書き手」から「読み手」に変わります。読み手の視点で???とツッコミを入れながら確認することで文章が磨かれていきます。
②思い切って削る
関連性の低い文章や、重複するところを削る事で、ダラダラと野暮ったい文章を読者の為の文章にしましょう。
③一文一義
あえて削る事で本当に伝えたいことが伝わりやすくなります。
他にもある注意すべき点
④副詞の乱発注意 | ⑤装飾は適切に |
⑥句読点の修正 | ⑦語尾に変化をつける |
⑧漢字:ひらがな=3:7 | ⑨見た目から読みやすく |
⑤装飾語は、被装飾語の直前に置く。
×:素晴らしい近藤さんの作品です。
〇:近藤さんの素晴らしい作品です。
⑧漢字使用率チェッカーでチェックしてみましょう。
https://akind.dee.cc/kanjiritsuchk-input.html
⑨余白も大事。「読んでもいい」と思われる見た目を意識することは最低限必要です。
⑩読み手の意識を手に入れる4つのコツ
- 時間を空ける
- 印刷して読む
- 音読する
- 他人に読んでもらう
上記の事を試してみることで、文章はブラッシュアップされていきます。
最期に
これであなたは、「何を書けばいいかわからない」や「文章が上手く書けない」から一歩前に進めたのではないでしょうか?
詳しくは書籍に任せるとして、この記事でもアウトラインはつかめたと思います。
本書は文章を書いた事のない人に向けて書かれた内容が多く、ブログ初心者の方にはためになる部分が多い内容でした。
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