アラフォーになるまで大きく身体を壊すこともなく私が病気で入院することになった。
病名は聞いたこともない【LEGH・子宮悪性腺腫】と言う珍しい症状だった。
入院することが決まり、不安な事も多く、ネットで病気の事をググってみたがよくわからない…。私と同じ診断をされた人の為にもなると思い、心と身体が落ち着いてきたので、ここに経緯を記そうと思う。
子宮の円錐切除術|【LEGH・子宮悪性腺腫】
7月23日からの2泊3日の入院となった。
初診からわずか3週間で入院・手術だと心の準備が間に合わない。
7/23 入院初日|子宮の円錐切除術
人生で初めての入院・手術。
4人部屋の窓側のベットに案内され、荷物をおいて、着替えて、そして、手術前の簡単な検査を行った。
特に問題なく明日の手術は動かない。
検査が終わったら、することがなにもなく晩御飯までブラブラと病棟を散歩していると、着ていたバンドTシャツに反応して声をかけてくれた妊婦さんがいて同じマイノリティーな趣味の者同士歓談でき少しだが和んだ気がする。
病室4人部屋だとお見舞い来ても居場所ないーーー!
晩御飯が終われば、明日の手術までなにも食べれないから、ご飯を食べ終わってからコンビニで買ったスイーツとポテチをおなかいっぱい食べた。
就寝は21時だが、明日のことを考えてたら寝れなくなってしまったが、さずがに時間が遅くなるとうつらうつらと睡魔がおそってきた。
しかし、大部屋なのでいろんな人がいる。
かえるの合唱のように、いびきの大合唱。
耳栓をしていてもその音は消えない…大合唱が終わったあとは、隣の人のうめき声…痛みがきついのだろう!
痛い・痛いと看護師さんに体をさすってもらっていた。
痛み止めを飲んでも痛みがおさまらないらしく、次の痛み止めを飲む時間まですごく苦しそうだった。
初日の私はまだ元気だったので、その人たちのうめき声をいたたまれない気持ちで聞いていた。
その為、その晩はあまり寝ることができなかった…。
次の入院の時は個室をとろうと心に決めた!(生命保険で賄えるし)
7/24 入院2日目|子宮円錐切除手術当日
手術当日、旦那さんが朝から病室にきてくれた。
昼頃の予定だが順番待ちらしく、時間は未定とのことだ。
手術時間が長い人が朝一から手術を行う為、その手術が終わってから私の円錐切除を行うので、時間が未定なのだ。
時間がわからない以上、いつだろうと思いながら、ベットで待っていたが、最終的に呼ばれたのは15時頃だった。
水も飲めないので待っている時間が精神的にもきつかった。
13時頃って言われてたのに、前の手術が押して遅くなった~不安だから早く~。
いよいよ手術室へ。
手術室までベットで行くのかと思っていたのだが、看護師さんとおしゃべりをしながら手術室まで歩いた。こんな軽いテンションで向かうのねと思い、軽く笑えてきた。
TVで見る手術のイメージだとベッドで運ばれてくのに、どうやら違うみたい。
手術室にはいると、こちらに乗ってくださいと手術台に案内された。
手術台にのるのは初めてなので緊張した。
婦人科・麻酔科・看護師さん、総勢6・7人くらいいたと思う。
まずは、麻酔から…今回は、下半身麻酔なので、背骨の真ん中あたりから注射をし、麻酔薬を注入。
「麻酔薬を注入する前に、痛み止めの薬を注入しますねー」と言われ、
痛み止めの注射をぶすっと刺された時の痛いこと痛いこと。
麻酔薬の注射が痛いから、痛み止め薬をいれると説明を受けたが、
痛み止めの注射が一番痛かったわ!
麻酔薬を注入した後は、下半身がじわーと温かくなりじきに感覚がなくなっていった。
上半身にはいろんな機器が取り付けられ、準備が整ったところで先生が登場。
軽く話をした後、手術開始!
カチャカチャと器具の音・先生達の話し声、
意識があるのでなんか不安感が増す。
手術がすすむにつれ、なんか気持ちが悪くなってきて、
「すいませーん、ちょっと気持ち悪いんですけど」と伝えたら、
「あー血圧がさがってきてますね。あげる薬いれますね」と言われた。
しばらくすると気持ち悪さがなくなってきた。
血圧が上がってきたのだろう…。
不整脈もすこしはいっている私は、事前にその症状を伝えていたのだが、
やはり手術中にも脈がとんでいたらしく、
「あー、脈もとんでいるねー、このくらいは大丈夫」と軽く言われ、
その相変わらずの軽さになんか安心した。
ホントこの女先生は淡々としてて好感が持てる人やね。
別の部屋でおこなっている手術での出来事をはなしている会話が聞こえたが、
生々しい話で素人の私には刺激がきつかった(;^ω^)
そんな会話を聞き流して、ウトウトしだしたところで、
「切除しました。これがそれです」
と部位を見せられた。
それを見た時、「あ、当分レバーは食べれないな」と思った…。
無事に円錐切除も終わり、取り出した部位の病理検査の結果が悪性でないことを祈るばかりだ。
病室に戻ると旦那さんが待機していてくれて、下半身麻酔がとけるまで、病室にいてくれるとのことだ。
足を動かそうとしても全然動かなくて、自分の足とは思えず無機質なものがそこにあるという感覚だった、おしっこも管から出ているようだけど感覚はない。
麻酔がきいている影響かわからないけど、すごく寒くてブルブル震えていたので、看護師さんから布団を追加でかけてもらった。
しばらくすると温かくなってきて、そのまま眠りに…zzz。
目が覚めたときには寒さも少しおさまっていた。
病室に戻ってから3時間くらい経つ頃から徐々に足の感覚が戻ってきた。
のどがからからだったので、目が覚めてから飲んだお茶がすごくおいしかった。
12時間ぶりの水分やもんな。
その日の晩も「いびきの合唱」がすごかった…あと隣のベットに人のうめき声もすごかった…。
7/25 手術翌日-退院|子宮円錐切除
朝ごはんを食べていると、右前の人と看護師さんの話し声が聞こえてきた。
「いつになったらご飯たべれますか?」
ときかれた看護師さんの答えは
「早くて土曜日ですかね」
・・・
・・・
・・・
それを聞いた私はカレンダーをみて日にち計算…
「えっ、あの人8日間も食べていないんだ」
朝ごはんを食べている私は、途端に目の前のごはんを大切に食べようと思った。
寝れること・食べれることは幸せだと再認識した。
朝の診察で、
「明日から仕事していいですよ」
と先生にいわれたので、昼前には退院手続きを終えて帰宅。
午後からは家で安静に過ごした。
私の胃袋は元気なので、その日の晩は普通にもりもり食べた。
7/26 退院翌日|子宮円錐切除
体調も良かったので翌日朝から出勤。
会社に着いた頃から頭痛が激しくなり、鎮痛剤を飲んでも効かない。
なにをしてもよくならずに吐き気まで伴う始末。
どうしようなく午後から帰った。
金曜日1日働いたら2日休みだからがんばろーと思い、仕事に行ったのだが、半日もたなかった…。
私の入院の為に3連休の有給を取得、たまたま有給と公休が重なって夫は5連休…ってどういう事!!おかげで会社まで車で迎えに来てもらえたから文句は言えないか…。
家にたどり着き、横になっていたら頭痛はおさまる。
立ち上がると激痛がして歩けなくなる。
そして、鎮痛剤も効かない…。
この痛みは、下半身麻酔をしたときに注射をした穴から髄液が流れ出て、脳脊髄液が減少することによって起こるとのこと。穴がふさがって正常値にもどれば頭痛がなくなるということだが、
「そんな説明うけてませんよ、先生!」
教えてくれていたら、仕事に行かなかったのに…(´;ω;`)ウッ…
5日くらいでその痛みもなくなり、日常生活に戻れた。
後日談:「みなさん行ってますよ(仕事)」って言われたから行ったのに「やっぱりですか」はないんじゃない…。
子宮全摘手術|LEGH・子宮悪性腺腫
前回の退院から3週間も経たないうちに再手術。
8月13日から14日間くらいの入院予定
8/13 入院初日|子宮全摘手術
先日、円錐切除した部位からは悪性のものは見つからなくて一安心やね。
今回は個室を希望したが、今のところ空き部屋はなし、でも手術翌日まではナースステーション横の重傷者用の部屋を使えるみたいだ。
大部屋の時と違って広すぎーー!なんだか落ち着かないわ。
初日は、明日の手術の為の、検査や準備で1日が過ぎた。
胃を空っぽにしなければならなので、夕方から下剤を飲み、トイレとお友達。
それは、手術当日の朝まで続いた…
前日の診察で先生はあまり見たことない症状なので「不謹慎かもしれないけど開けるのが(お腹)楽しみ」って言ってたわ。
大学病院の医師も見学に来てたみたいやね。
8/14 手術当日|子宮全摘手術
8:45手術開始予定。
旦那さんが、8時に病室にきてくれ、手術までたわいもない話をして時間を過ごした。
手術時間は8時間~9時間くらいとのこと。
「終わるのは夕方かー」と思うとすごく1日が長い。
麻酔で眠っている私の時間経過は早いだろうが、待っている旦那さんの時間は長いだろう…。
一人で待つ病室でのことを考えると、手術を受ける私のほうが気持ち的には楽なのかもと思ってしまう。
そんなことはないでしょ。ヘリノックスを病室に持ち込み読書してたよ。
手術室まで看護師さんと二人で歩いて向かう。
すぐに入れるのかと思っていたが、手術待ちの人が多くて、整列して入場待ち!
他の人に目を向けると家族の付き添いがある人がほとんど。
看護師さんに聞くと、ここまでは家族の人が見送りにこれるとの返答だった。
先に言ってよー、私はそんな情報がなかったので、病室で旦那さんとお別れしたわーーー。
手術室に入り、ストレッチャーの上に横になる。
前回に手術同様、いろんな管をいれられ、麻酔の準備。
ただ今回は全身麻酔。準備が整い、先生から「麻酔いれますね」と言われ、返事をしたところで記憶がすっとなくなった。
次に聞こえた声は、名前を呼ばれたときだった。「はい」と答え目を開けたら、「終わりましたよ」とのこと。
予定よりも手術は早く終わり、病室に帰ったのは13時頃だったとの事。
ベットの横に旦那さんがいるのを確認した時は安心したな。
先生からの説明は、出血も予想よりもすくなかったので輸血はなし。
他の部位への転移がみられなかったので、リンパ・卵巣は切除しなかったとのこと。
その為、手術時間が短縮されたとのことだった。
ただ、摘出した子宮を病理検査にまわし、そこでの結果次第で再度手術もしくは投薬による治療が発生するとのこと。
今はただ、何事もなく陰性であることを祈るばかりだが、ひとまず手術が終わったことに安堵した。
出血はわずか50mlで献血よりもはるかに少く、お腹に何本か入れる予定だったのドレンの管もなしで済んだみたい。
摘出した子宮を見せてもらったのだが、術後で意識がボーとしていたので、あまり記憶がない。
旦那さんもその部位をみて、先生に細かく説明を受けた。
子宮の真ん中あたりに水晶玉みたいなビー玉大の腫瘍ができていて、子宮の入口の左右がただれていてひどく広がっていたとのこと。
後に写真をみせてもらったのだが、腫瘍の大きさにちょっとひいてしまった。
子宮の実物なんて見る事ないので記念!?にスマホでパシャリしといた。
私の術後の一言目は、先生曰く
「のどが渇いた」
二言目は、
「お腹がすいた」
だったと言っていた。
病室に戻ってからの一言目は「これOAT行けるで」やったよ(2週間後のライブハウス)
「いけるわけないやん!」って心の中で突っ込んだわ。麻酔がよく効いてたんやな。
8/14 手術当日の夜|子宮全摘手術
今晩は、フットポンプをして過ごすので、すっとベットに寝たきり。
痛みも思いのほかなかった。
それもそのはず、背骨のあたりに痛み止めのチューブをいれていて、ずっと痛覚が麻痺してる感覚。
それがなくなるまですっと入れぱなしなので、4日~5日くらいは痛みが和らいでいるとのこと。
術後の痛みへの対策として、全身麻酔の前に硬膜外麻酔の管を留置し,この管を術後の鎮痛に使う方法が広く用いられています。大きな開腹手術、そのほか術後の疼痛が強くなりがちな手術では,全身麻酔と硬膜外麻酔を併用し,硬膜外麻酔の管を利用して専用の注入機で痛み止めの薬を術後3日くらい持続的に注入することがあります。
フットポンプをしているからなのかすごく暑くて、ずっと汗をかいている状態。
ただただ暑いので、看護師さんにアイスノンを処方してもらった。
痛みよりも暑さのほうがつらく、暑さにたえる一晩だった。
エコノミークラス症候群の予防のフットポンプみたい。
看護師さんが2時間おきに点滴を入れ替え、検査をしてくれるのだが、痛みよりも暑さをしきりに話していたように思う。
背中からいれている痛み止めのチューブがすごくいい仕事をしてくれていたのだろう、痛みに耐えることができた。
入れるか入れないかの選択肢だったが、入れる選択をしてよかったと思った。
「翌日から歩くことをしましょう」と看護師さんから言われているが、この状況で歩けるかは不安だな。
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